プロフェッショナルの5条件
J-WAVEの人気番組「MAKE IT 21」のパーソナリティーでもある経営コンサルタントのショーンKが、マクドナルド原田詠幸、マイクロソフト樋口泰行、リッツ・カールトン高野登、前トリンプ代表の吉越浩一郎各氏など、番組に登場した経営者、トップビジネスマンとの対話を通して、成功するための仕事哲学や法則、心構えやスキルを分析。
若手 ビジネスマンに、真のプロフェッショナルになるための条件を伝授する。
まえがき
時が経つのはとても実に早いもので、私が経営コンサルタントとして独立をして15年、経営者対談をメイン・コンテンツとするラジオ番組のパーソナリティーを務めさせて頂いて8年半が過ぎようとしています。
そしていつしか私は前者をライス・ワーク、後者をライフ・ワークと言うようになっていました。
サラリーマンコンサルタント時代を経て1996年、米デラウエア州に経営コンサルティングファーム、ブラッドストーン・マネジメント・イニシアティブ・リミテッドを設立、大手コンサルティング・ファームには見劣りするものの、その機動力と現場成果主義を信条に日系、外資系企業への戦略コンサルティング業務に従事していた私でしたが、同時に経営幹部向け研修、セミナー、講演、経営大学院などで教鞭をとる機会も多くありました。
しかし、ある事がきっかけでコンサルティングのクライアント企業からの依頼で同社製品のプロモーションビデオ、コマーシャルのナレーションをやることに。
さらに、これがきっかけとなり、衛星放送、民放テレビでの経済ニュース解説やコメンテーター、そしてラジオのパーソナリティー、執筆活動と私のメディア活動は自然派生、連鎖的に広がっていきました。
読者の中には放送をお聞きになった事のない方々も多くいらっしゃると思います。そこで私がライフ・ワークと申しあげ、本書上梓の基礎となっているJ-WAVE Daiwa Shoken MakeIT21という番組のご紹介をさせて頂きます。
番組は、文字通り、大和証券グループ提供のビジネス番組。81.3FM J-WAVEで東京首都圏を中心に東京タワーを目下に臨む六本木ヒルズは33階のスタジオから毎週土曜夜10時から生放送でお送りしています。
公共の電波で私ごときが景気刺激策、政策提言など語るのではなく、少なくとも聴いて下さっている方々の景気の「気」をなんとか底上げできないか、という想いのもと、番組始まって以来、400名近い経営者、起業家、ビジネスリーダー、スペシャリスト、思想家など、いわゆるMovers and Shakers(世に大きな影響を与えるプロフェッショナル)の生の声を届けてきました。成功への近道やノウハウをハウツーでお伝えするのではなく、彼らプロフェッショナルの自己実現への軌跡、ものの見方、考え方などを伺い、時に議論をを交わすことにより、それを客観的に聴いてくださっている方々が自身の仕事や生き方になんらかの気付きやヒントとなれればと思い、今なお放送を続けています。
2003年には、番組タイトルにならって21人の起業家にスポットをあて、全ての成功者が経験した夜明け前の漆黒の闇、辛苦の挫折、それを乗り越えてきからこその夜明けの喜びを書き起こし「成功前夜 21人の起業ストーリー(ソフトバンクパブリッシング)」を出版しました。
思えば、この番組は、2000年から始まるネットバブルの崩壊から、行き過ぎた自由主義市場経済の台頭に後押しされた金融経済の膨張、そして「100年に1度の」、あるいは「未曾有の」といった冠を付けられて喧伝されるほどの世界的金融恐慌の目撃者でもありました。今日の成功者が、明日も成功者であり続けられる保証などない現実、すさまじい経営環境の変化、グローバルな構造変化、地殻変動のスピードと、そのマグニチュードを目の当たりにしたわけです。そこで退場を余儀なくされた時代の寵児たち、一方、揺ぎ無い志と信条を貫き、今なお持続成長を続けるもの。ここ10年間の時代の変化は、彼らに大きな試練を与えてきました。
昨今、以前にも増してコンサルティングの現場、講演、セミナー、研修などでも、「今、求められるプロフェッショナルの要諦」について質問を受ける事が多くなりました。
弊社ブラッドストーンも設立以来、コンサルティング・サービスを提供してきた国内外企業、政府、行政団体は600を超えます。そこで私自身が出会ってきたビジネスリーダー、プロフェッショナルは少なくとも3000人。コンサルタントとは言え、クライアントとの主従関係などありません。コンサルタントは、クライアントの抱える問題解決、最適処方の実践と成果を共有するパートナーであり、むしろクライアントから実の多くの事を学びます。
ライス・ワーク、ライフ・ワークともに、多くの方々の協力と支援のもと、私は大変貴重な経験、いわば恵まれた視座を得ていたことに気づきます。だからこそ、そこから得た知見を総括し、時代に翻弄されない真なるプロフェッショナルの普遍的必要十分条件を私なりに洞察し、多くの方々と共有する責任があるのかもしれないと思い始めていました。
本書では前著「成功前夜」のインタビューの一人称的書き起こしとは体裁を変え、とくに番組で対談の機会を頂いたプロフェッショナルに観察された自己実現に必須の要素に対して因数分解を試みました。彼らが成果をあげ、貢献し、自己実現させた要件、推進力がどこにあったのか、それは先天的資質なのか、後天的な学習によっに会得できるものなのか。その答えを本書に見つけて頂ければ幸いです。









